11.12
ガソリン税率の引き下げね。韓国もやるもんだ。
今朝NHKの国際ニュースを見ていたら、お隣の韓国がガソリン税を20%引き下げるとのことだ。国際的に原油価格が高騰し、ガソリン価格が目も眩むような高値止まりしている中、
「ほう、やるもんだ」
と感心した。
どのような力学で原油価格が高いのか、ニュースを追いかける気力が持てない私はつぶさには知らないが、ガソリンスタンドの前を通りかかる度に、レギュラーで160円を遙かに超え、ハイオクになると180円前後、私が使っている軽油でも140円前後の価格が表示されているのを見ると、
「ああ、車に乗るのも減らさなきゃ」
と嫌な気分になる。
私はお隣太田市の工業団地にあるスタンドで、いまでも120円台で軽油を入れ、そのたびに
「ディーデル車にして良かった」
「安いスタンドが近くにあって良かった」
と胸を撫で下ろしているが、4年前まで乗っていたガソリン車(ハイオク仕様)を今でも乗り継いでいたら、財布の中身を目で追いながら青くなっていただろう。いや、この安いスタンド、一時は1リットル80円少しだったから、ここでも5割方、価格が上がっている。ああ。
ガソリン税をネットで調べると、1リットルあたり53.8円(ガソリン税)+2.8円(石油税)とある。仮に日本でもガソリン税を20%引き下げれば、1リットルあたり11円ほど安くなる。160円が150円になっても焼け石に水かも知れないが、気分的には大いに救われるはずだ。
先の衆議院選挙では、時限的な消費税率の引き下げ、撤廃を公約とする野党はあったが、ガソリン税に触れた政党はなかった。消費税の引き下げは、実施前の買い控え、税率を元に戻す前の買いだめ、と経済の波を大きく揺るがす恐れがあり、あまり良策とは思えない。それよりも、ガソリン税に手をつければ各世帯が助かるだけでなく、コスト高に悩む運送会社、バス会社の経営にプラスとなる。コロナ感染もいまのとこ抑えられており、国民の移動欲求が発揮される環境も整いつつある。ガソリン価格が安くなれば、GO Toキャンペーンなどやらなくても、観光、行楽に出かける人も増えよう。それにガソリン税率の問題だから、買い控え、買いだめだって限りがある。
どう見ても、消費税率引き下げ、あるいは撤廃より、メリットは大きいように思う。
「あ、出し抜かれたな」
とニュースを見ながら思った私は、同時に日本の政治家のレベル低下に、嘆息した。
その韓国で大統領選挙が迫っている。
世論調査によると、野党の尹錫悦(ユンソクヨル)・前検事総長が優勢らしい。尹氏は検事総長時代、当時の曺国法相の妻を逮捕、起訴し、曺国本人も在宅起訴して文在寅政権に喧嘩を売った人物である。また、対日政策では、反日を煽ることが多かった文在寅と違い、お互いの最大利益を引き出す現実路線をとると表明しているそうだ。とすれば、世評通り尹錫悦候補が勝てば、日本にとっては歓迎すべきことだろう。
しかし、である。韓国は歴代大統領の多くが縄目を受けてきた不思議な国である。文在寅政権と対立し、ついには罷免までされた尹錫悦候補が大統領になれば、今回も
「あれまあ、前大統領が逮捕されちゃったわ」
ということにならないか?
その韓国に、1人あたり国民所得で追い越され、挙げ句は国民生活を支える政策でも置いてきぼりを食う。
岸田さん、何とかならないのかねえ?