2005-10

音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 番外編III :マルチセルラーホーンの製作5 魂の接合、そして「美人」の完成

石膏の水分が牙を剥き、再び隙間が生まれる。この「不慮の事故」の連続こそが、マニュアルにはない自作の真実であるす。さあ、最後の手仕上げにかかろう。ホーン部分の外回りは、前回までの作業...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 番外編III :マルチセルラーホーンの製作4 石膏の海と、美しき「面」の完成

作業工程18:天板、横板の取り付け準備天板・底板を貼る前に、例によって角材を補強材として開口口に入れなければならない。開口口は、角が4つある線分である。角材は4つ必要だし、角材と角...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 番外編III :マルチセルラーホーンの製作3 幾何学の反乱と、面接着の愛

ハードディスクつきDVDレコーダーを買いました。膨れあがるテープに占拠された場所を取り戻すためです。かつて、アナログでとったテープをハードディスクに読み込み、DVD-Rに焼く。テー...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 番外編III :マルチセルラーホーンの製作2 バチ板の逃亡を阻止せよ

結論から書くのが、文章をわかりやすくするコツである。そこで、マルチセルラーホーン製作に関する結論。1,確かにカットの精度は相当程度上がった。ずいぶん、作りやすくなった。が、過信は禁...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 番外編III :マルチセルラーホーンの製作1 積み木の迷宮へ

無謀にも、また、マルチセルラーホーンを作ってしまった!「桝谷英哉さんと私 第15回 :ホーンなんですが……」はお読みいただけましたでしょうか?あの中で、あれほどいやがっていたマルチ...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 番外編 II :パワーアンプの製作 3

P35-III の製作も、最終段階に入る。くれぐれも慎重に進めていただきたい。特に今回は、組み立て作業もさることながら、P35-III に電気を流しながらの調整作業が3回もある。電...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 番外編 II :パワーアンプの製作 2

P35-III の製作記を書き始めて、桝谷さんが書かれた「組立要領」を読み返してみた。用意周到な方である。というより、多分、たくさんの被害に直面されたのであろう。という思いがしたの...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私  番外編 II :パワーアンプの製作 1

■「きれいなバラには刺がある」――パワーアンプ製作に潜む深い落とし穴さて、前回の番外編「プリアンプの製作」から3ヶ月足らず。もう、プリアンプ、Mark8-Dはお作りになりましたか?...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私  番外編 I :プリアンプの製作 3

前回までの作業で、全体の8割程度は出来上がった。頂上はもうすぐである。あなたは、もうすぐ、至高の音で、あなたの好きな音楽を楽しめるようになる!作業に疲れても、音楽に酔いしれる自分の...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 番外編 I :プリアンプの製作 2

桝谷さんの口癖は、「ものの理屈を考えない人は……」だった。いま私たちが作っているクリスキットのプリアンプ、Mark8-Dも、そのような桝谷哲学が詰め込まれた作品である。だが、いま、...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 番外編 I :プリアンプの製作 1

■「音がいいのはアンプのせい」――後輩の失敗に学ぶ製作の心得今回から3回シリーズで、クリスキットのプリアンプ、Mark8-Dを製作する。丁寧に作業を進めれば、ほとんどの人が立派なア...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 最終回 :さようなら、桝谷さん

■「あの電話は全部嘘ですからな」――病魔を笑い飛ばした桝谷さんの強がり桝谷さんの奥様から突然お電話をいただいた。2000年の夏だった。桝谷さんとの付き合いは長い。しかし、奥様?こち...
音らかす

クリスキットの 桝谷英哉さんと私 第20回 :Macintoshマスター

■「メモを読み忘れました」――70歳の手習いと、教え子の限界桝谷さんと私は、連日、無限への挑戦を続けた。当時の私と桝谷さんの関係は、かつての、たこ焼き先生と桝谷さんの関係のようなも...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第19回 :Macintosh学習

今回は、弥次喜多道中の本論である。いや、本論に入る前に、ちょっと前回の「Macintosh入門」を思い出して欲しい。Macの使い方を教えて欲しいという桝谷さんは、まず私に電話をかけ...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第18回 :Macintosh入門

桝谷さんは、多くの人に先生と呼ばれた。受話器を取ると、「桝谷先生でいらっしゃいますか。私は……」というフレーズから会話が始まった。迷いに迷ったオーディオの道でクリスキットに巡り会い...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第17回 :趣味

「大道さん、あんた、英語はできますんかいな?」突然、厳しい質問を受けたことがある。桝谷さんが英語に堪能だったことは前に書いた。しかし、まさか、私に恥をかかせようという意地悪な狙いが...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第16回 :客とは

私は前に、桝谷さんは「君子」であったと書いた。しかも、同じタイトルで3回も連載した。しつこかったかもしれない。だが、桝谷さんが「聖人」であったと書いたことはない。桝谷さんは、普通以...
音らかす

桝谷英哉さんと私 第15回 :ホーンなんですが……

今回は付録のようなものです。私の、マルチセルラー・ホーン組み立ての苦労話です。マルチセルラー・ホーンに関心がない方は、お読みいただかなくてもいっこうに差し支えありません。あなたにも...
音らかす

クリスキットの英哉さんと私 第14回 :マルチチャンネル

「5万円」の補足から始めよう。初めてマルチセルラー・ホーンを作ったとき、桝谷という人は天才だ、と心から思った。あるいは、とんでもないヤツだと感心した。発想が我々凡人とは全く違う。セ...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第13回 :5万円

今回も、我が畏友「カルロス」が登場する。ヤツが我が家に遊びに来はじめたころだった。当然のことながら、酒を飲んだあとは、クリスキットで音楽を聴く。ヤツは勝手に私のレコードを引きずり出...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第12回 :1本 24円

桝谷さんとクリスキットについて書き継いできた連載も、今回で12回目となった。ま、よく書いたものだ。ちょっと古いけど、自分で自分を誉めてあげたい。この間、へんてこな私の連載を読んでい...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第11回 :ケーブルの話

マニアというものは、己のマニアックな心情の対象になっているものについて、とことんこだわる。隅々にいたるまで、絶対にゆるがせにしない。釣りのマニアは、釣り竿からリール、ライン、仕掛け...
音らかす

クリスキットの 桝谷英哉さんと私 第10回 :安いのを買え!

このコラムを読んでクリスキットを買っちゃった人が現れた。といっても、私の知り合いだが。休日に我が家まで来て、自分で持ち込んだCDを聞いて(私がそうするように言ったのですが)、その場...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第9回 :君子(下)

■朝日新聞への怒号。CD欠陥論に立ち向かった桝谷さんの「採譜」論「大新聞が、どうしてこんなバカな記事を書くんでっか」桝谷さんからの電話をとると、突然、怒声が飛び出した。1994年3...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第8回 :君子(中)

試行錯誤はしてみるものである。桝谷さんの試行錯誤は大きな成果を生みだした。最大の成果は、トランジスタを使ったアンプを手がけたことだ。前回も触れたが、今となっては失敗作というしかない...
音らかす

クリスキットの英哉さんと私 第7回 :君子(上)

■「君子は豹変す」――自説を鮮やかに改める勇気桝谷さんが君子であったことを証明したい。君子(きみこ)ではない。君子は豹変すの君子(くんし)である。 くんし 1 【君子】    1)...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第6回 :たこ焼き先生(後編)

■通信教育と英語原書。孤独な交流理論の習得たこ焼き先生も万能ではなかった。「オーディオアンプを設計するには、交流理論が必要なことが判りましたんや。これは、たこ焼き先生も余り詳しくな...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第5回 :たこ焼き先生(中編)

■「敵性言語」と洗礼。クリスコーポレーションの起源桝谷さんは淡路島の洲本商業高校を出た。終戦間際のことである。まもなく「第2乙種合格」で戦争に駆り出される。幸い1年たらずで戦争が終...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第4回 :たこ焼き先生(前編)

■病弱だった少年と、音楽に溢れた神戸の生家桝谷さんは1925年6月、神戸の純日本料理屋に生まれた。一人っ子である。純日本料理屋には芸者が出入りした。いまと違って、本格的な芸、それも...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第3回 :虜になった

クリスキット、Mark8が届いた。買った新車が届いたら、すぐに乗りたい。コーヒーメーカーを入手したら、何はともあれコーヒー豆を挽き、味わいたい。新しいベッドが届いたら、とりあえずそ...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私 第2回 :奥さんの声

オーディオの常識を覆す桝谷英哉さんとの電話。それは、私のこれまでの知識が完膚なきまでに叩き壊される時間だった。「もしもし」(余談) 通常、日本の電話はこの4文字から始まる。 アメリ...
音らかす

クリスキットの桝谷英哉さんと私|第1回:真空管アンプの火傷と「合理主義」との出会い

伝説のオーディオキット『クリスキット』の設計者・桝谷英哉さん。徹底した合理精神でマニアを震撼させた彼と、私は12年間交流した。これからしばらく、一人の先達のことを書き続けようと考え...