我が愛車、BMW X2が5年目の車検を迎え、昨日整備工場に預けてきた。BMWはこれで4台目だが、いつも車検費用の総額は20万円弱だったから、今回もその程度の予算を組んでいた。ところがとんでもないことが起きたのである。
「ブレーキディスクとブレーキパッドを全て新しくしなければなりません」
今日の10時半ごろ、取材中だった私に突然そんな電話がかかってきた。えっ、これまでブレーキパッドを交換したことはあるが、ディスクまで? 何かの間違いでは?
「だって、あの車は3年落ちの1万4300kmで買って、まだ2万7500kmだよ。それに私はエンジンブレーキをよく使う。パッドの減りもほかのドライバーより少ないはずだ。パッドだけならまだしも、ディスクまでいかれているというのはおかしいんじゃない?」
「ですが、ディスクにはもう溝ができているんです。取り換えないと安全が確保できません」
そういわれれば、抵抗すする術はない。
「しかたないな。それで、いくらぐらいするの?」
肝心なのはここである。車検費用、誰しも最低限に抑えたいはずだ。
「これ、高いんですよね。40万円ぐらいするんです」
瞬間、ぼう然とした、何、部品代だけで40万円? 総額ではいくらになる? 50万円、それとも60万円? 冗談ではない!
「それ、どうしても変えなきゃいけないんなら、純正品じゃなくてもいいよ。安全性に問題がなければ社外品でも構わないから」
が、社外品でも費用が激減するわけではなさそうだ。20万円弱で済むと思っていた私に、どれくらいの請求書が突きつけられるのか?
しかし、納得できない・そんな法外な車検費用と払った記憶はないのである。ブレーキディスクを取り換えろといわれたのは、記憶によれば初めてである。わずか2万7500kmしか走っていない車に、なぜこんなことが起きた?
ジェミニに調べてもらった。いま乗っているX2では、その程度の走行距離でディスク、パッドを取り換えるのは当たり前だというのだ。
「X2は、カーブを曲がる際やスリップしそうな時に、運転手がブレーキを踏んでいなくても車両が自動で内側のブレーキを細かく作動させて姿勢を安定させる機能(アクティブ・コーナリング・アシストなど)が頻繁に働きます。知らず知らずのうちにブレーキを「つまみ食い」するように使っているため、車重があるSUVタイプでは特に摩耗が進みやすい傾向にあります」
知らなかった。そんなことは知らずに運転していた。しかし。2万5000kmごとに大きな出費を強いられるのでは年金生活が破綻する。どうしたらいい?
ジェミニが勧めるのは、BMW純正ではない高性能な低ダストパッドへの切り替えである。ホイルの汚れが減るだけでなく、純正パッドは2〜3万kmしか持たないが、これだと5万km、場合によってはもっと長い間もつというのだ。
純正パッドは金属成分を多量に含むという。パッドがディスクを締めつければ金属同士がこすれ合うことになり、ディスクも摩耗する。その分、ブレーキの利きはいい。それがBMWの安全思想であるらしい。
一方の低ダストパッドはセラミックやカーボンが主成分で、ディスクを削る力が弱く、自分も削れにくいというのだ。ただ、ブレーキの利き具合は変わるらしい。ま、それは慣れの問題だろう。
法外とも思える車検費用からこれまで知らなかった愛車の様々なことを学んだ。
とでも考えなければ、今回の車検費用を支払う気にはとてもなれない私である。

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