今日は1年ぶりの検診のため、群馬大学医学部付属病院を訪れた。午前9時に自宅を出て、10時過ぎに到着。まず血液と尿を採取し、その結果を待って医師と面談する。
医者はA4用紙にプリントされた検査結果を診ながらいった。
「とくに問題はなさそうです」
私もその用紙に目を通した。前立腺がんのマーカーであるPSAは0.473だった。1年前の0.160からは少し上昇しているが、そんなものらしい。
「まあ、基準値が4.0だから、心配ないってことですよね」
こういう発言を知ったかぶりというのかもしれない。しかし、4.0は慣れ親しんだ数値である。思わず口に出た。
「そうですね」
という返事を期待してのことである。
だが、意外な言葉を聞いた。
「いえ、一度重粒子線で治療した後は、術後の数値から2ポイント上昇以内に収まっているかが私たちの判断基準です。だからあなたの場合、2.0を超えるようになったら、再発を疑わねばなりません」
へえ、知らなかった。治療を受ける前と受けた後で違ってくる「基準値」っていったい何なのだろう? 私が受け取った検査結果報告書にも、PSAの「帰順範囲」は「<4.0」とプリントされているのだが。
まあ、男と生まれてしまうと、50%から80%は前立腺にがんができるものらしい。加えて私は喜寿が目前である。あまり気にする必要はないと割り切っている。次の検診は来年4月1日。
「生きていいたらきますよ」
といって診察室を出た。
ところで、トランプという野郎は、本当にとんでもない野郎である。勝手にイランに戦争を仕掛けながら、まだその帰趨がはっきりしない今の段階で
「まもなくイランから手を引く」
という。核開発能力を破壊したから作戦の目的は達したのだそうだ。ほんとにイランは核兵器開発能力を破壊されたのか? 濃縮ウランを破壊されたのか? だとすれば今ごろイラン国民は放射能の危険にさらされているはずだが。そんなことを報じるメディアは、私が知る限りない。
そして、アメリカが仕掛けた戦争のためにホルムズ海峡が封鎖され、世界的に原油の供給が不安定になっているのに、
「原油が欲しい国は勝手に取りに行けばいい」
と言い放った。
「この異常事態は、お前さんが引き起こしたのだぞ!」
というのが深刻な油不足に陥った各国の本音だろう。それでも、これが超大国アメリカの大統領の言動なのである。
そしてまもなくイランから手を引くといいながら、これから3週間ほどは攻撃を強めるのだという。支離滅裂である。世界はこのなちゃらんぽらんな男に振り回されている。こんな凶器(狂気?)を大統領に押し上げたアメリカの有権者は、少しは反省しているのだろうか。
それにしても、である。イスラエルはどうするのだろう? アメリカとの共同作戦としてイランに殴り込み、戦線を広げた。それが突然のトランプご乱心である。アメリカがイランから手を引けば、イスラエルだけでこの戦争を継続せざるを得なくなる。計算違いをしたらしいネタニヤフはさて、どうするのか?
エマニュエル・トッドによれば、いま世界は変わり目にあるという。どんな表現だったか忘れたが、国同士のパワーゲームの時代の入り口に私たちはいるというのだ。
だとすれば、私は一番恵まれた時代を生きてきたのだろう。戦後まもなく生を受けた私たちの世代は
平和
を求めればよく、戦につながる軍備は小さい方がいい、全廃すべきだというのが「正論」の時代であった。しかしいま、戦雲が世界の各地にかかり、日本を考えても中国という怖い国を隣に持つ。口にチャックができない「愛国女」を首相にし、多大とも思える支持率を与えている。時代はどんどんきな臭さを増している。
PSAの数値を気にしていればいい時代は過ぎ去りつつあるのかもしれない。

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