10.10
やっちゃったね、公明党
いやはや、本当にやっちゃったね、公明党。
数日前から、自民党が企業献金規制を強化しなければ連立政権から離れるぞ、と公明党がいい出したという情報は流れていたが、まさか本当にやっちゃうとは!
さて、高市のおばさん、どうする? あんた、総理に慣れるのか?
表面的には、公明党は何年も前から企業献金の規制強化を訴えてきたのに、自民党は一向に動こうとしない、だから公明党がしびれを切らした、ということになっている。確かに、自民党の裏金疑惑などが自・公政権への反発を招き、選挙に負け続けた歴史がある。自民党と一緒に議席を減らした公明党としては
「自民党が引き起こした不祥事で、どうして我々公明党までが議席を減らさねばならないのか」
という危機感、何度企業献金規制強化を訴えても、柳に風と受け流して省みない自民党への不信はあっただろう。
そして、公明党の主張は、献金の受け皿を政党本部と都道府県組織に限定するという、私などから見れば極めてマイルドなものである。それなのに、
「そんなことになったら自民党は持たない!」
という声が自民党内でわき上がり、おまけに高市おばさんは裏金疑惑を抱えたままの議員の復権を図った。公明党としては、我慢の限界だったのか?
しかし、政権を離れた公明党に明るい未来は描きにくい。そもそも基礎票であるはずの創価学会員が激減している。かつては1000万人といわれたが、最近は半減して500万人程度になっているとう。それでもしばらく前まで衆参両院でそれなりの議員を抱えていられたのは、政権の一翼を担う政党であることに加え、自民党のとの選挙区調整が成り立っていたからだと見るほかない。その公明党が政権から離れ、自民党とたもとを分かつ。いまの党勢すら維持できなくなると思われる。つまり、公明党はジリ貧にいたる選択をしたのではないか?
そんなことは公明党の幹部なら分かり過ぎるほど分かっているはずだ。それなにの、何故?
ニュースで公明党が
「国会での首班指名で高市総裁の名は書かない」
と伝えたと知って、いろいろ考えてみた。でも、やっぱりこれしかないんじゃないか。公明党は高市のおばさんが嫌いなのである。私も嫌いだが。
公明党の斉藤鉄夫代表が、連立離脱をほのめかしたのは自民党総裁選挙で高市おばさんが当選した直後の今月4日である。報道によると、
「連立の政策協議を行い、一致すれば連立政権ということになるが、まだ今の段階では何とも申し上げることができない」
と記者団に語ったというのだ。この時斉藤氏は政治と金の問題に加え、
・閣僚による靖国参拝
・在日外国人との共生
・連立拡大への懸念
を話したと報じられている。平和主義を心情とする公明党にとって、教育勅語を暗記している両親に育てられた高市おばさんの右寄り路線は許容できず、だから高市おばさんが連立を組んでいる公明党に相談もせず、次の連立候補探しに熱を入れた姿が許せなかったのではないか。
「だったら、あんたの好きなようにしてみたら?」
後先を考えるゆとりもなくそんな気持ちになった。それは、私たちにだって経験があるではないか。
それはそれで仕方がない。だが、いま日本は困ったことになった。このままでは政権が構築できないのである。最大政党の自民党が中核にならざるを得ないのだろうが、立憲民主党と組む以外に過半数を取れない。しかし、それはありえない組み合わせで、だとすると、少なくとも2つの政党と連立を組む必要がある。だが、その2つとは、どことどこなのか? 維新の会、参政党といった、良くいえば個性が強い政党、私なりに言えばそれぞれ勝手にとんでもない政策を掲げる困った政党を自民党が束ねることができるのか? いや、とりあえず連立を組めたとして、何ヶ月もつのか?
立憲民主党の幹事長(実はチビ幹事長、と書こうと思ってネットで調べたら、173㎝あるらしい。え、あいつ、そんなに背丈があるか? これfake情報屋ない?)である安住淳は、
「政権交代のチャンスがやってきた!」
と私の目にははしゃいで見えた。
おいおい、いまの問題はそんなことではないだろう。そもそも、野党といわれる政党にまともな人材はいない。立憲民主党の野田なんて、民主党政権時代を思い出すだけで懲り懲りである。そんなことより、日本は「政府」を持てるのか、という、多分あ、歴史上初めての課題に直面しているのだ。
今月末には、私の大嫌いなトランプが日本に来る日程が組まれている。やって来たトランプを迎える日本の代表者は誰なのだろう?
いま日本は陰の極にあるらしい。


