03.29
2010年3月29日 成長
横浜の瑛汰から電話が来た。私はギターの練習中である。
「ボス、ギターしてたでしょ」
「うん、いっぱい練習しないと上手にならないだろ? だから練習してるの」
「ダメでしょ。ギターの練習しちゃダメ!」
「どうして? どうして練習しちゃダメなの」
「だって、いつもいつもいつも、ギターの練習でしょ。ダメですよ」
「そうかあ? ボスは仕事もしてるし、散歩もしてるし、本も読んでるぞ。瑛汰は何してるの?」
「公文中です」
「公文やってるのか。瑛汰だって、公文いっぱいやるでしょ。どうしてボスがギターやるのはいけないの?」
「だって、いつもいつもいつもギターでしょ。ダメです」
「でも、毎日やらないと上手くならないんだ。いっぱいやってもいいでしょ」
「だったら、一日1回だったらいいです」
「うん、1日1回しかやってないよ」
「でも、いっぱいやるからダメです」
「瑛汰だって、公文いっぱいやるでしょ。どうしてボスのギターはいけないの?」
「あっ、瑛汰もギターの練習してるよ」
「そうか。公文いっぱいやってギターもやるんだ。じゃあ、いまからギターの練習か」
「いまからはDVDなの」
「あれ、ギターはいつやるんだ?」
「うーん、今日は忙しいから、ギターはなし。明日ですね。ボスも今日はギターはなしですよ。じゃあね」
3歳児にしては頭がよく回転する、というのはボスのひいき目か?
昨日は、珍しく四日市の啓樹から電話があった。5歳ともなると、ボスには興味を失うらしく、最近はあまり電話も来なかったのだが。
「どうした、啓樹? 珍しく電話をしてきたというのは、何か欲しいものがあるのか?」
「あのね、ベイブレードの新しいのが出たの」
「それがほしいのか?」
「そうじゃなくて。僕しゃ、幼稚園で鉄棒やってんの。もう少しで逆上がり、できるんだよ」
「そうかあ。すごいな、啓樹は。逆上がりができそうなのか。じゃあ、ボスのところに来て練習するか?」
「鉄棒がなくちゃ練習できないよ」
「鉄棒なんて桐生にもあるよ。来るか? 1人でお泊まりできるのなら、迎えに行くぞ」
「あのしゃ、僕しゃ、いま、1人でねんねする練習してるの」
「おっ、偉いな。啓樹のところ、もうすぐベビーちゃんが来るんだもんな。ベビーちゃんが来たら、1人で寝なくちゃな」
「だから、1人でおねんねできるようになったら、お泊まりにいけるから」
「1人でおねんねできなくても、ボスと寝ればいいだろう」
「いまは、練習してるの」
「そうか。でも、ベビーちゃんが来たら、啓樹、かわいがるんだよなあ」
「うん、僕、かわいがるよ」
「おもちゃも貸してやんなくっちゃなあ」
「うん、貸してやるよ」
「アンパンマンドライブも貸してやる?」
「うん、僕、アンパンマンドライブにはあんまり興味がなくなったからしゃ、貸してやる」
「だったら、何でも貸してやるんだ。偉いな、啓樹」
「でもしゃ、トミカは貸してやんない」
「あれ、啓樹、けちだな。どうして貸してやんないの」
「だってさ、ベビーちゃんはトミカ、なめちゃうんだよ。だから、貸してやんない」
「でも、啓樹、啓樹がベビーちゃんの頃は、啓樹もなめてたぞ。瑛汰だってベビーちゃんの頃はなめてただろ? ベビーちゃんはなめるんだよ。貸してやんなきゃ」
「でも、いやなの」
「そんなこといってたら、ベビーちゃんと仲良しになれないぞ」
「あのしゃ、ママがピアノ教えてるときは、啓樹がベビーちゃんと遊ぶの」
「だったら、トミカも貸してやんなきゃ」
「考えとくよ」
5歳児は、いろいろとものを思うらしい。
とりあえず2人は、今のところ健やかに育っている。
そういえば啓樹には、しばらく会ってないなあ。5月の連休には姿を見せてくれるだろうか?
「啓樹、ゴールデンウイークには来る?」
「うん、来る」
「鰻食べに行くか?」
「啓樹はね、鰻は食べられないの」
まずい鰻しか食べさせてもらってないんじゃないの?
とりあえず本日は、ほとんど会話で日誌を書いてみた。