2025
11.26

実は、スマホも同時期に取り換えたのです…。

らかす日誌

実は、Mac Miniで悪戦苦闘している最中、私はもうひとつアップル製品を新しくした。iPhoneである。

それまで使っていたのはiPhone8。もう10年近く使っているからバッテリーがかなり劣化していた。困ったのは、Mac Mini騒動でアップルケアに電話でサポートを求めた時である。電話で会話していると、見る見るバッテリーが減るのである。ある日は20%を切るまでになり、やむなくiPhone8を電源につなぎながら質問を繰り返すまでになっていた。

だが、私は物持ちがいい男である。まだ使える機械はとトコトン使う性分である。有機ELのテレビが欲しい思いながら、今のプラズマディスプレーのテレビが故障しないから買い替えを見送り続けている。iPhone8だって、バッテリーのもちは悪くなったが、電話としては立派位に機能している。だから、ずいぶん前からバッテリーは気になりながら買い替えを見送ってきた。

では、なぜMac Miniで混乱している最中に買い替えに踏み切ったのか。理由は「MiTT」である。「MiTT」とは、桐生のタクシー会社・沼田屋タクシーが、これも桐生のシステム開発会社「CICAC(シカク)」に依頼して開発した地方都市向けの配車アプリのことだ。都市部では配車アプリが普及し始めているが、沼田屋タクシーの小林社長によると、地方都市で使える配車アプリがない。そこで自力で作ったのが「MiTT」である。地方都市の中小企業の決断を広く知ってもらいたいと思った私は、私が取材・執筆している「きりゅう自慢」に取り上げようと取材をした。その過程で、私のiPhone8に「MiTT」を入れたのだが、動かない。どうやら、古いiPhoneでは動いてくれないようなのだ。これでは原稿を書くのが難しい。バッテリー問題もあり、

「パソコンも取り換えたし、この際、iPhoneも新しくするか」

と思い立ったのであった。

なお、「MITT」については、12月1日から「きりゅう自慢」で連載を始める。関心を持っていただいた方々は、そちらをご覧いただきたい。

私はSoftbankでiPhoneを使っている。機種交換の窓口はSoftbank  Shopという選択肢もあったが、私は避けた。予約をとらねばならないからである。家電量販店なら予約などとる必要はない。Softbankの料金体系はどちらで機種交換しても同じである。であれば、私の都合に合わせて機種交換してくれる家電量販店を選ぶほうが賢い。それに、使ってきたiPhone8も家電量販店のケーズデンキで買ったものだ。同じ店で機種交換しようと考えて、確か今月の18日、出かけた。

手続きに1〜2時間かかったような記憶がある。それは仕方がない。やっと新しいiPhone17が手渡されたとき、私は当然の要求を掲げた。

「データ移行はやってくれるよね」

iPhone8に蓄積された通信相手や写真その他のデータは、当然iPhone17に引き継がねばならない。それなしにはiPhone17は使い物にならない。
ところが。

「そのようなサービスは行っておりません。データ移行はご自分でやっていただきます」

おいおい、私にそんなことができると思うのか? それにiPhone8もここで買った。その時はデータ移行もやってくれたぞ!

「申し訳ありません。昔のことは知りませんが、いまはそのようなシステムになっています」

こうして私は、1冊のパンフレットを渡された。「データ引き継ぎ LINEガイド」と表紙にあった。つまり、自力でデータ移行をするための手引きである。

私にその手引き書を渡したお兄ちゃんはマーカーペンをとり出し、ポイントになるところには印をつけてくれた。ここまで説明されたら、私でもできるかもしれない。帰宅した私は、手引きに従って作業を開始した。これが終わらねばiPhone使えないのである。

なるほど、データ移行は割とスムーズにできた。次はLineである。私が使いたいと思っている「MiTT」はLineで動くアプリなのだ。それに、Lineで私に連絡をとってくるのは長女、その長男である啓樹、デジキャスで一緒だったHa氏などがいる。LineのデータをiPhone17に引き継がねばならない。
私は手引き書に従った。手引き書によると、新しいスマホで行う作業は

1、新しいスマホでLINE を起動し、「ログイン」とタップ

はい、やりました。

2、「QRコードでログイン」をタップ

ご丁寧にも、この「2」は、お兄ちゃんがマーカーペンで強調している。ところが、そんな選択肢が画面上に出てこないのである。
私は混乱した。チャットGPにお伺いを立てたが、埒が明かない。おいおい、この作業が済まないとiPhone17は使えないぞ!

やむなく私はケーズデンキに電話をかけた。先ほど買ったiPhone17で、Lineが継承されなくて困っている。何とかして欲しい。
電話の向こうで、女性店員がいった。

「ご来店いただける時間はございますか?」

ありますとも。私は年金生活者でありますぞ!

ケーズデンキに車を走らせた。Softbankのカウンターにたどり着いた。電話で対応してくれた女性がいた。彼女にiPhone17とiPhone8を示し、

「何とかしてよ」

と懇願する私は、単なるデジタル難民であった。
30分ほど、彼女はあれこれやっていた。が、うまくいかない。彼女は男性社員に応援を求め、2人でああでもない、こでもないとやっていたが、30分ほどすると

「できました!」

といってくれた。何でも、私がやった

「新しいスマホでLINEを起動し『ログイン』をタップ」

という作業の前に、iPhone8で済ませておかねばならない作業があったとのことだった。それをせずに

「新しいスマホでLINEを起動し『ログイン』をタップ」

をやったのが混乱の原因だったという。でもなあ、「手引き書」を私に渡したお兄ちゃんは、事前作業のページなんか開かなかったぞ。私にそんな解説はしなかったぞ。それって、売る側の問題だろ!

とは思ったが、いずれにしてもiPhone17はLineも含めて正常に動き出した。めでたい。1時間ほどLineの移行作業に取り組んでくれた2人には頭を低くして礼を述べたことはいいうまでもない。

しかし、である。iPhone17はiPhone8と比べると、はるかに多機能になっているようだ。そんなもの、私に使いこなせるか?

iPhoneが8であっても17であっても、結局は電話機としてしか使わない私の思いである。