2006
06.22

2006年6月22日 沖縄

らかす日誌

昨夜は、地方テレビ局のOBたちとの飲み会だった、デジキャス時代に知り合い、彼らが職を去ったいまでも、年に2回程度集まって懐旧談に花を咲かせる。まあ、私もデジキャスを去った身だから、世に言うOB会だ。

店は、銀座の沖縄料理店。仲間の1人が沖縄出身なのである。泡盛をグビグビ飲む。話は、

あの時はどうだった、

という昔話 から、

あいつ知ってる? 知ってる。じゃあ、どうよ、ちょっとひどいんじゃない?

という 共通の知人の品定め、

いまさあ、あいつが○○をやってんだけど、大丈夫かね、

という 現役陣の評価、

今度の人事で、あの人があそこに行くけど、受け入れる方は大変だよね。ほかに選択肢はなかったのかなぁ、

という役員人事のあげつらいまで、調子よく進んだ。ま、現サラリーマンと元サラリーマンの飲み会である。かような会話で旧交を温める。盛り上がる。いつものことである。

少し酒が回ったころだった。ふと、気になっていたことを思い出した。その瞬間、口にしていた。

「ねえ、沖縄って、どうして日本なのかなあ?」

沖縄出身者がいたから思い出したことだ。

しばらく前から不思議だった。どうして沖縄は日本なのだろう?

といっても、薩摩藩の琉球支配に始まる近・現代史の話ではない。沖縄の古語は、中国語でもなく、独自の言葉でもなく、日本語なのである。だから沖縄は、ずっと昔から日本であった。それが不思議なのである。

地図で見る。沖縄は、日本よりもはるかに中国に近い。台湾にはもっと近い。それらの地とは、日本よりはるかに人の交流があったに違いない。なのに、なぜ沖縄には日本人が住むのだろう?

文物の交流も中国、台湾との方がはるかに多かった逢に違いない。だからであろう。沖縄の建物は、どう見ても中国風である。なぜ沖縄は日本なのだろう?

加えて、中国は、世界に冠たる帝国であった時期が長い。初めての統一国家ができたのは2200年も前。それからはずっと文明の中心であった。なぜ沖縄は、中国の傘下に入らず、ずっと日本であったのだろう?

沖縄出身者も知らなかった。

「本当にそうだねえ」

といいながら、いくつか新しい知識をくれた。

彼の記憶によると、すでに7世紀、沖縄は日本の大和朝廷に貢ぎ物をしていた。

沖縄には、鎮西八郎為朝が逃れてきて、その子が琉球王朝の始祖となったとの伝説がある。琉球王朝が権威付けのために作り上げた話だともいわれるが、だとしても当時の沖縄の人々は、自分たちは日本の一部であるという意識があったことになる。

沖縄出身のインテリを交えても、今のところここまでしか分からない。やがて全員に酒が回り始め、やがて2006年初夏のOB会は幕を閉じた。

なんだか生煮えだったが、ここ数年継続してきた会合で、初めて知的な会話ができた夜であった。誇りたい。

次回は元に戻るかもしれないが……。