2010
01.02

2010年1月2日 4連投

らかす日誌

正月も早2日。いかがお過ごしであろうか。
我が家の正月は本日午前中をもって、ほぼ終わった。
30日夜から来ていた次女一家は昨日、夕食をすませて横浜に戻った。瑛汰は

「瑛汰、お泊まりする。ボスとババとリンちゃんがいるから大丈夫」

と宣言、帰宅を急ぐ両親に抵抗を試みたが、所詮は3歳児。最後は車の人となった。両親と離れるのがやはり心細かったか、自宅にあるおもちゃが恋しくなったか。

長男夫妻は昨日午後3時頃到着した。一晩痛飲し、長男は私の弾くBlack Birdに

「 あれさあ、微妙にリズムが変わるんだよね。ちゃんとCD聴きなよ。お父さんのはなんか違うんだよ」

とCDを取り出してかけ、自分もギターをもって

「俺もさあ、高校ん時、この曲やったんだよ。意外と易しくてびっくりしたんだ」

と親の努力をあざ笑うような大言を吐き、て自分もギターをもって弾きだした。いや、正確に表現すると、弾こうとした。
私ほどにも弾けなかった。

息子よ、大言を吐くのはいい。だが、吐いた以上は、自らギターをもって弾くという愚行は避けるべきであった。その腕では、お前の言葉はできの悪いジョークに過ぎない。
その場では弾かないという知性、理性がお前にあったら、大言は大言のまま生き残ったのに……。

大言、いやジョークを撤回することもなく、息子はいった。

「お父さん、楽譜、コピーしてよ」

私は事務所のコピー機でタブ譜をコピー、息子に渡した。
息子よ、研鑽を積め!

その息子夫婦も、昼前に桐生を発った。なんでも、今夜は息子の家に悪仲間が集まり、新年会をするのだとか。
息子は、私がコピーしたタブ譜を忘れずに持って車に乗った。とりあえず、研鑽を積む気にはなっているらしい。

こうして、我が家の正月は、ほぼ終わった。あとは、単なる休日である。

それなのに、何故ほぼ、なのか?
そのような疑問をお持ちの方もあろう。ご説明する。
正月休みのうちの終えようと思っていた作業が一部、未完成のまま残ったのである。その分だけ、正月を引きずらざるを得ない。

残ったのは、マイケル・ジャクソンパズルである。

我が家に届いたマイケル・ジャクソンのパズルの組み立て作業が大晦日から始まったことは、昨年最終の日誌でご報告した。その作業が、今日になっても終わっていない。

31日に始まった作業は、当然元日も続行された。朝食を終えて作業をし、昼食は外で取りたいという次女一家のリクエストでラーメンを食べに出、戻って再び取り組んだ。長男夫婦が到着してからは、次女、長男の嫁が参戦した。妻も参戦の意向を示したが、ほんの数分で戦線を離脱した。己の限界を知る。賢明な選択である。

そして、今日。
目が覚める。寝室を出て居間にいく。いやでも目につく、作りかけの、というか、ほとんどバラバラになったままのジグソーパズルが。
何しろ、50cm×75cmの巨大なパズルなのだ。組み立て終えれば額に入れてどこかに飾ればいいのだが、作業途中のジグソーパズルは置きっぱなしにするしかない。

「ふーっ、いつできるんだろう」

今日は新聞もない。目が覚めてやることといったら、パズルしかない。
午前7時過ぎ。起きているのは私1人だ。黙々とパズルに挑む。

9時頃朝食となった。10分程度で食べ終え、再びパズルの前に座る。

息子夫婦は10時頃起きてきた。遅い朝食をとる2人を尻目に、ピースを組み合わせる。

息子たちが昼前に帰る。2人を送り出すとすぐに、パズルに駆けつける。パズル、パズル、パズル、パズル、パズル……。
そして、思う。

「俺の集中力って、すごいな」

いかなる事態に陥っても自画自賛を忘れない。健康に過ごすためのコツだ。

外が暗くなり、作業を中止した。蛍光灯の明かりでは、色が見分けにくい。立ち上がって作業の進展度合いをチェックする。全体の4割前後、というところだろうか。
一番外のピース、マイケル・ジャクソンのサイン部分、ジャケットの右半分、右側にいるギタリストのギター、が主な完成部分である。
このペースなら、1週間もすればできあがるはずだ。この計算には、残ったピースの大半が何の模様もない単色のものという事実は度外視している。

でも、ジグソーパズルって不思議だ。組み立てていると、必ず

「これ、ピースがいくつかなくなってるぞ」

と思う。でも、しばらくするとなくなっていたはずのピースが突然現れて、自らの場所にきっちりとはまりこむ。
いったい、どこから現れるのだろう?

そこで質問。
ジグソーパズルの最大の問題点は何か?

ピースがなくなったり現れたりすることではない。本当になくなれば、メーカーに請求して送ってもらうことができる。
莫大な時間が費やされることでもない。2、3時間で簡単に完成してしまっては、大枚をはたいて買った意味がない。
作りかけのジグソーパズルで部屋が占領されることは困りものだが、そもそも狭い部屋しかないのに買ってしまった私が悪い、と考えれば腑に落ちる。

では何か。腰痛である。同じ前屈みの姿勢で長時間ピースを見つめるため、すべてのストレスが腰に来る。特に、床にピースを置いて作業を続けると、ストレスの度合いが増す。

いま、私は腰が痛い。腰痛持ちの方は、いくらマイケル・ジャクソンが好きでも、このパズルに挑戦するのは見合わせた方がいい、とアドバイスしておく。

以下は、本日のその他の出来事である。

リンの排尿難がひどくなった。屋内で漏らす尿を拭き取る、あるいは受けるシートがなくなり、買いに行く。ついでに、犬用の暖房シートを買い求める。ガン細胞は、確か熱に弱かったはずだ。それに、患部を温めれば、ひょっとしたら臓器が健康を取り戻し、排尿が楽になるかもしれない。
家に戻り、早速プラグをコンセントに差し込んだ。このシートの上で寝ていれば、丁度膀胱部分が温められる。リンの体にいいはずだ。意味のある買い物をした。
問題は、リンがその上でじっと寝ていてくれないことである。

壁掛け時計の調子が悪く、リン用のシーツと一緒に新しい壁掛け時計を買った。電波時計で、電池を入れると間もなく、正確な時を刻み始めた。日付、温度、湿度も表示する高機能時計である。こんな優れものが4980円で買えるのはありがたいが、でも、だから日本経済は元気がなくなっているんだよな。
ユニクロのジャケットに続き、この壁掛け時計でも日本経済に思いを馳せる俺って、何?

今日で4連投。もう3日坊主ではない。