01.27
2010年1月27日 雑記
朝方、リンの遺骨を引き取りに行った。太田市薮塚にある業者で、建物の立派さに驚いた。床は大理石、ドアはガラス張り。オフホワイトを基調にした室内装飾で、通された応接室のテーブルはガラス。それを2頭の金属製の馬が支えている。どう見ても、安くはない。
なるほど、斎場とはこのようなところに金を使うのか。このような装飾で厳粛さと豊かさを演出するのか。
それにしては、暖房は客が来るまで入れないらしく、室内は薄ら寒かった。何か、金の使い方が違う。
「これからご説明申し上げますので」
30代半ばの女性がいった。細身のジーンズ様のパンツにオーバースカート。ねえ、服装がちょっと違うんじゃない?
「いえ、仕事の途中ですので、遺骨を引き取らせて頂ければ十分です」
遺骨を引き取りに来た遺族に何を説明する? おとなしく座っていたら、壁面の棚に飾ってあるあれやこれやのメモリアルグッズを売りつけられるに違いない。
代金2万5000円を支払い、ほうほうのていで逃げ出してきた。
夕刻、5時を回って散歩に出た。ナイキのウォーキング・シューズで軽快に、足早に、大股に歩く。時間が遅いので、今日はショートコースである。休息に暗くなった。
「痛っ!」
歩道の段差に足を取られ、右足が不自然に曲がった。地面をとらえるのは足裏でなければいけないのに、その瞬間、右足の外側が地面を踏んでいた。くるぶしから下が内側に曲がっており、勢い、体重を支えざるを得なくなったくるぶしに痛みが走った。
桐生は道が悪い。特に郊外(桐生市にも郊外はある。私が住むあたりは郊外である)はひどい。車で走っても路面の凹凸が車を揺らす。歩道を歩いていると、思いもかけぬところにくぼみがあり、盛り上がりがある。私の敏感な右足は、その凹凸でバランスを壊したらしい。
桐生の、郊外の歩道は危ない。
いや、もっと危ないのは60年使い込んだ私の下半身なのかもしれないが。
明日からは明るいうちに歩こう。
明日からは、中心部を歩こう。
右足のくるぶしの痛みが、これ以上ひどくならなければ、の話だが。
そういえば今日は、右足小指裏の傷を縫った糸を抜く日だった。が、時間がなかった。明日も、病院に行く時間は取れない。とすると明後日、金曜日か。
8針。8回も痛い思いをするのか。
憂鬱……。