2011
08.21

2011年8月21日 車、戻る

らかす日誌

14日、修理に入った愛車が、やっと本日戻ってきた。
何でも、ラジエターで冷やした水をエンジンに導き、エンジンの熱で暖まった水を再びラジエターに戻す冷却システムの中で、温まった水をラジエターに戻す継ぎ手の部分のパッキンが、経年劣化でへたっていたそうだ。
だったら、パッキンだけ取り替えればすみそうなものだが、車はそうはいかないらしい。継ぎ手の部分を総取り替えで、工賃込みで2万1800円。うち工賃が1万円というのは、極めて安い。

さて、次はどこが壊れるのか? 車より先に持ち主が壊れることもありそうだが。

民主党が代表選挙の準備に入った。改めて思うのは、人材不足。帯に短し、襷(たすき)にも短し、のメンバーで代表の座、つまり総理の座を争う。
これでは、関心の持ちようもない。

以下は、最近の買い物。

まず、大物はMartin DCPA3。そう、ギターである。
えっ、あんたはMartin D41を持っているではないか!

そうなのである。持っているのに、また買ってしまったのだ。

話は、そのMartin D41の不具合に始まる。
いや、私はその音色に心底惚れ込んでいる。弾きやすさは、半端ではない。まだ2年弱しか触っていないのに、10年かけてじっくり仕込んだ女体のようでもある。

それが、細いほうから2番目の弦に異常が現れた。数ヶ月前のことである。弾けばピーンと澄み切った音が出るはずなのに、ビーンという濁った音が聞こえてくるようになった。弦を取り替えても症状は治らない。買った店に持ち込んだ。

「うーん、これはメーカーで再調整させるしかないですね」

再調整期間を聞いて二の足を踏んだ。3か月ほどかかるという。
そんなに長い間練習しなければ、私のギターの腕は元に戻ってしまうではないか。せっかくTears in Heaven、 Layla、がほぼ弾き語りできるようになり、 Old Loveがあと一歩まで迫り、San Francisco Bay Bluesをやり始め、Over the Rainbowへの挑戦も始めたところである。いまゼロに戻るのは、あまりにも惜しいではないか?
なお。すべての曲がEric Claptonのコピーであることは断るまでもない。私は、Eric Claptonに挑み続けているドン・キホーテである。

では、どうするか。

「そうだ、ギターをレンタルすればいい!」

頭がいいことが取り柄の私にとって、この程度の発想は屁でもない。早速、ネットでギターレンタルを探し始めた。

「げっ、こんなに高いのか」

まず、アコースティック・ギターのレンタルはほとんどない。あっても、1日8000円

「3ヶ月ということは90日。えっ、72万円! D45買ってお釣りが来るじゃないか!」

まあ、考えてみればあたり前である。日常の練習用に借りたギターを使う人間はいない。ステージに立つときに、自分では買えない高価なギターを使いたい。レンタルするのはそんな人間しかいない。価格が高止まりするのはあたり前なのである。
そこまで思いが至らない。私の頭の良さの限界である。

こうして、D41を調整に出すために、もう1台の購入を検討し始めた。

同じギターでは仕方がない。いや、仕方はあっても、あんな高価なギターを2台は買えない。
しかし、Martinの使い心地に惚れ込んでいる私は、ほかのメーカーでは納得できない。

D41とは違う、安いMartin。これがキーワードだった。
ついでに、違いを求めてカッタウェイ(ボディの一部が切り取られている。リンク先の写真を見ていただきたい)にしようかと考えた。エレアコ(アンプにつないで増幅できるアコースティック・ギター)もいいではないかと思った。
こうして、行きつけの楽器店に4台のギターが取り寄せられた。一番安いのはカッタウェイなし、7万5600円のエレアコである。

最初に触った。見た目も音も安っぽい。
残り3台はカッタウェイモデルである。安い方から弾いてみた。そして、最後に触ったのがこれだ。

「ずるいな。楽器って、音の差は値段の差なんだよな。こんな高いもの持ってきて……。ほら、やっぱりこれが低音の膨らみが一番いい。バランスもベストだよ。D41に近い感じがするなあ。いくら?」

「ケースがちょっと壊れてるんで、20万5000円で」

 「えーっ、そんなに引いてくれるんだ。でもなあ、D41を調整に出す間の、予備のギターだもんなあ。ちょっと高すぎるなあ」

ということで、2番手の、14万円のギターにほぼ決めかけた。
が、である。やっぱり違うのだ、音が。

「ねえ、ちょっきりにしない? そしたらこっちにするから」

こういう次第で購入し、D41はその日、調整に出した。いつ戻るかはまだ不明である。
なお。我が家の大蔵大臣には、14万円で購入したと告げてある。ゆめゆめ告げ口するなかれ!

自宅に戻り、早速Martin DCPA3を弾いてみた。あれっ、何だか弾きにくいぞ?

よく見ると、弦が錆びている。道理で指が滑らないとと思った。
弦を張り直し、再び挑む。やっぱり引きにくい。

「同じMartinなのに、どうして?」

ネックを調べた。

「ありゃ、ずいぶん反ってるわ。だから弦がフィンガーボードから離れて高くなってるんだ」

店で調整してもらった。現在は快調である。

 

ブルーレイ・プレーヤーを2台買った。
すでに我が家には1台ある。それなのに、新たに2台?
いや、我が家で使うのではない。啓樹瑛汰の分である。

ご存じの方はご存じであろうが、「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ シーズン3」というのを、NHKプレミアムでやったのは、今月8日から15日にかけてのことであった。天下の国営放送が何を放映しようとどうでもいいのだが、この番組だけは私に作業を強いる。
啓樹と瑛汰に、DVDにして渡さねばならないのだ。

作業は面倒である。ブルーレイ・レコーダーに録画したものを、画像安定装置を通してDVDレコーダーに落とす。等倍速でのダビングになる。この番組、1本23分のシリーズで、全体で22話まである。全体で506分、8時間半以上だ。この間、ずっと作業に付き合わねばならない。その挙げ句、今度はDVD-Rに落とす作業が始まる。

「面倒臭い。おい、ブルーレイ・プレーヤー買わないのか?」

啓樹と瑛汰のママ(不思議なことに、どちらも私の娘である)に聞いた。

「考えてはいるんだけど……」

煮え切らない。苛々してきた。

「わかった。俺が買う。買って送るから待ってろ!」

いやあ、安くなったものだ。1台1万7000円ほどである。ネットで購入、啓樹の元には、完成したブルーレイ版「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ シーズン3」を同梱して送り、瑛汰はたまたま我が家に来ていたので、横浜に戻るときに持たせた。

「ボス、ブルーレイって綺麗だね!」

それはいい。その美しさをお前たちに与えたのがこのボスであることを忘れるな!