2022
06.05

私たちが常用しているマスクは、コロナには効果がないとのことです。

らかす日誌

そんな記事を掲載したのは、「選択」6月号である。マスク着用にコロナ予防効果があるかどうかの研究が進んできた成果だという。

そもそも、

「コロナにはマスク!」

が定番になったのは、エール大学の研究チームが昨年12月、「サイエンス」に発表した研究成果だったそうだ。それによると、34万2183人が参加した臨床試験で、マスク着用群は無マスク群に比べて、コロナ発症者が11.6%、コロナ抗体陽性者社が9.5%下がった。それにしても、マスクの効果はわずか1割程度である。

しかも、この臨床試験はバングラデシュの600ほどの村で実施された。最近の研究ではコロナ感染の大部分は空気感染で、しかも専ら屋内で起きている。だから、感染予防に最も効果があるのは換気ということになる。
バングラディシュの村だから、換気装置がどれほど取り付けられているのか。ほとんどないと思われるから、感染リスクは高い。感染リスクがが高いところほどマスクの効果が高まるのは当たり前で、それでも1割程度の効果しかなかった。屋内の換気が行き届いている先進国でのマスク効果はずっと下がるはずだ。

今年1月、韓国の研究チームがそれを実証した。N95というタイプの、皮膚に密着する特殊なマスクを着ければ、感染は7割減らすことができた。しかし、私たちが使う普通の医療用マスクでは、マスクの有効性を実証できなかったのだという。つまり、マスクは全く役に立っていなかった。

2つの事実を合わせれば、日本で暮らす私たちは、マスクを常用しても、コロナに感染するリスクはほとんど減らせないことになる。

へーっ、そうなのか。だったら、マスクなんて捨てちゃおう!
と私は思うのだが、それを許さない同調圧力が、日本はことのほか強い。マスクなしでスーパーに買い物に行こうものなら、

「お前、殺してやる!」

みたいな怖い目つきで睨みつけられるのは確実だし、マスクなしで取材先を訪れるのはマナー違反で、悪くすれば取材を断られかねない。

「マスクを外す自由をよこせ!」

と人々が街頭デモを繰り広げる欧米とは全く違った社会なのだ。

マスクが役に立たないと知った私は、明日からマスクを外すことができるか? 無理かなあ……。

それにしても、である。こうした

いま必要な

研究がどうしてわが国では出て来ないのか? ワクチンも治療薬も、コロナの研究も外国に頼らざるを得ない国、日本。そろそろ技術大国の看板を降ろさなければなるまい。

しかも、である。日本のマスメディアは、なぜこのような重要な研究成果を報じないのか? 科学部は、外報部は、ちゃんと仕事をしているのか? コロナについて次々と新しい研究成果が発表される専門誌に目を通していないのか? テレビで無駄話を垂れ流すエセ専門家連中も同罪である。
それとも、マスメディアにも、エセ専門家の間にも、同調圧力があるのだろうか?

マスクにはコロナ感染防止効果はない

と書いたりしゃべったりすると、村社会から排除されるのか?

ウクライナでは戦闘が100日を越えた。
「選択」を含めた日本のメディアでは、ウクライナの激しい抵抗でロシアには戸惑いが広がっており、政府高官、軍の高官の中から逃亡者が出始めた、軍隊内では厭戦気分が広がり、攻撃を命令する上官に兵士たちが反抗し、危うく内戦になりそうな前線もあった、一部の独立系メディはロシアを離れてまでプーチン政権の批判を繰り返しており、ロシア国内でも自分の顔をさらしてプーチンの戦争を批判する人々が出て来た、などロシアが追い込まれているとの報道が相次いでいる。今朝見た映像では、軍への入隊受付所に火焔瓶を投げ込む男もいた。
経済制裁の効果も出始めており、1週間か10日で決着がつけられ得ると踏んでいたプーチンは思惑違いの現実に追い詰められている。ウクライナへの兵器供与は順調に進んでおり、間もなくウクライナ軍の反攻が始まるはずだ……。

我々西側の報道では、現実はそうなっている。恐らく、1つ1つの事実はその通りなのだろう。
しかし、と考えてしまうのは私のクセである。
その割には、ロシアはウクライナ東部をほとんど制圧したらしいではないか。伝わってくるようなロシアのボロ軍隊に、必死に抵抗を続けるウクライナ軍を圧倒する力がなぜあるのだろう? ウクライナは本当に、これからロシア軍を押し返せるのか?

といっている愛兄も日々、戦争の犠牲者は増え続ける。
プーチンの戦争、どんな形で終わるのだろう?