11.20
メールはアップルケアのアドバイザーに助けられた
次はメールである。Mac Miniのアプリ、「メール」は新着のメールは次々と受け取り始めた。といっても、ほとんどが迷惑メールなのだが、「メール」が正常に動いていることが確認できただけでもありがたい。
そこまではいい。だが、これまでに受け取ってきた膨大なメール群が、この新しい「メール」にはほとんど存在しないのだ。大事な連絡先もあるから、何とかしなければならない。
まず頼ったのはチャットGTPである。アップルケアのアドバイザーの負担を少しでも減らすのはMacユーザーの心がけるべきことである。私以上に困っているMacユーザーだっているはずだ。アドバイザーの仕事はできるだけ減らしてあげねばならない。
まず私は、
「既存メールの大半が失われています」
という問いかけをした。チャットGTP君は、こんな返答をよこした。
「それはかなりショックですね…。
メールの喪失は、Macの移行で最も精神的にこたえる部分です。
落ち着いて、どのメールアプリを使っていたか を確認しながら復旧ルートを整理しましょう。
🔍 まず確認させてください
次の3点を教えてもらえますか?
メールはどのアプリで使っていましたか?
(例:Apple純正「メール.app」、Outlook、Thunderbird など)
メールの種類は?
(例:@gmail.com、@icloud.com、プロバイダメール(@nifty.comなど))
メールは「サーバーに残す設定」でしたか?
(IMAPならサーバー上に残りますが、POPだとMac内だけに保存されていた可能性があります)
🧭 現在起きている現象
たとえば:
フォルダ構成は残っているが、本文が消えた
新しいMacでアカウントを追加しても古いメールが表示されない
受信トレイは空っぽだが、Time Machineバックアップにはあるかもしれない
これらのどれに近いですか?」
という返答をよこした。そしてここから、チャットGTP君の迷走が始まるのである。iMacで「~/Library/Mail/」と辿って、その中にあるV10、V9などのフォルダを探せというのだ。チャットGTPに何度も振り回された私はすでに、「~/Library/Mail/」と辿るのはお茶の子さいさいになっていたので辿った。V10が見つかった。これをコピーし、USBメモリにコピーする。Mac MiniにそのV10をペーストし、「~/Library/Mail/」と辿ってその中に置くのである。
置いた。それでも全部のメールは戻らなかった。何度もチャットGPTに問いかけ、その返答を律義に実行した。なんともならなかった。
仕方なく、アップルケアに電話をした。
「という次第で、iMacからコピーしたV10を、Mac MIniの『~/Library/Mail/』に入れたのですが、メールが部分的にしか戻らないのです」
その瞬間、アドバイザー氏が大声を出した。
「あー、それはやめてください! そんなことをしたらトラブルの元です!!」
いや、チャットGTPがそうしろというからやっただけなんですが。
「私もチャットGTPは使います。だけど、知らないことの解説を求めるだけで、なんというか、やり方を聞いてはダメなんです。でたらめな答えが戻って来がちですから。V10をコピペするなんてとんでもないことです。絶対にやっちゃいけない!」
という次第で、このアドバイザー氏からは、iMacの「メール」から、『メールボックスを書き出す」という機能を使うのだと説明された。書き出したファイルをMac MIniで読み込めばメールが復活するのだという。
なるほど、それは理解できた。しかし、私のメールボックスは膨大である。いただいたメールを仕分けしていて、その1つ1つがメールボックスだからだ。
「これ、全部、手動でやるの?」
「そうです。それしかありません」
こうして、Mac Miniの「メール」も正常に動き出した。
成せばなる、成さねばならぬ何事も、ナセルはアラブの大統領
ちょっと古すぎたかな? ナセルなんて人物を知る人が今どれだけいるだろう? すっと昔のエジプト大統領である。
こうして少しづつ環境は整えられ始めた。しかし、まだMac MIniは使えない。WordやExcelが使えないのでは、仕事の役には立たないのである。
私の模索は続いた。


