2025
11.24

MicrosoftのOfficeはとうとう戻ってこなかった

らかす日誌

Word、Excelが立ち上がらない。これまで紹介してきたトラブルは、過去のメールが失われたことを除けば、どちらかといえば趣味の世界の問題だった。解決が長引いても、暮らしが少し寂しくなるだけだ。しかし、Word、Excelはそうはいかない。Wordは多少なりとも原稿料をいただくための大切な道具だし、知人・友人間で原稿をやり取りするときのツールである。Wordガ使えないのでは仕事に響く。Excelは年明けの確定申告用の領収書の整理に何としても必要だ。それが使えないのは実に困るのである。

これもチャットGTPへのお伺いから始まった。

「問題はOfficeです。開こうとするとライセンスキーを求めてきます。そんなもの、どこにあるのでしょう?」

これが最初の質問である。
チャット君の質問に答え、彼(彼女?)が示す解決策を次々に試す。

私の悲痛な質問を書き並べてみよう。

「Wordを開くと「ライセンスが見つかりません」と出て、365購入と「別のアカウントを使用する」の選択肢が出ます。後者を選ぶとサインインのページに行き、アドレスまたは電話番号の入力を求めてきます。アドレスを入れて作業を続けると、ライセンスが見つかりませんでした、に行き着きます」

「メールアドレスを入れる欄がありません。Officdeは確か2016です」

「こんな情報がありました。デバイス ID: 7D07DCD2-CCAD-5CA4-B1C9-097A293A505B ライセンス ID: EWW_e29982bf-282f-4604-a744-2775692cd207_7f50eb5a89ed0b129e セッション ID: 0FECEB99-5382-4493-9E40-B432F50B8DBC」

「Microsoft サポートはAI応答で、https://support.microsoft.com/ja-jp/home/contact?SourceApp=smc2&ContactUsExperienceEntryPointAssetId=login.live.comに誘導され、役に立ちませんでした」

「同じページです。だめですね。それに2016はサポート対象外かも」

「旧Macのキーチェーンアクセスに残っている可能性は?」

「キーチェーンアクセスでは不可能でした」

「Group Containersはありません」

いや、細々した質問を熟読していただく必要はない。また、読んでいただいてもなんのことか分からないだろう。すべてチャットGTPが指示したことをやってみたが、解決できなかった、何とかしてよ、という泣き言に過ぎない。そして、質問はここで途切れている。私はOffice2016をMac Miniで起動するのを、ここで諦めたようだ。

諦めた私が思いついたのは、前回書いたように、ヤフオクでOfficeを購入することである。2016は1000円で買って使い続けた。アップデートも対応していたから、どう見ても正規版である。Amazonでは3万円以上するOfficeがなぜ1000円で買えるのか。その仕組みはわからないが、私にとってはこの上なくありがたい。
そのありがたみをも一度味わおうと思ったのだ。

ヤフオクでOffice2021を700円で落札はした。発送したとの情報も得た。そして、その後の混乱は前回書いた通りである。発送されて20日にはわが家に届くはずだったOffice2021は、今日現在とどいていない。どうなってるんだろ?

OfficeについてチャットGTPに発した次の質問は

「マイクロソフトの Office for Macの学生用廉価版はありあますか?」

である。これはヤフオクで落札したはずのOffice2021が届かないので、それなら正規版を買うしかないか、と、半ば諦めの境地に達して発した質問である。
だが、期待した答えはなかった。Office2021で2万5488円だというのだ。これまで使っていたOffice2016が1000円だったのに比べると25倍以上! とてもじゃないが、手が出ない。

そこで、いまのMacで動くのなら古くても構わない、という条件でチャットGTPに捜索を依頼した。
WordにしてもExcelにしても、私の使い道は単純である。Wordは原稿が書ければいい。時折本にしたいという依頼があるので、横書きした原稿を縦書きに直すことがある程度である。Excelに至っては、単なる表ソフトだ。計算式を入れて自動計算するなどの機能は、朝日新聞時代に1度だけ使っただけである。だから、Officeのバージョンが古くても、いまのMac Miniで動けば十分なのだ。

その条件でちゃっとGTPは捜索してくれた。最も安かったのはOffice Home & Business 2019 for Macの6800円であった。1000円に比べればべらぼうに高いが、この程度なら出せないことはない価格だ。バージョンを新しくしてMicrosoft Office Home & Business 2021 for Macでも、最安値は1万2800円。Amazonなどで売っているのに比べれば半値以下である。食指が動いた。

ところがなのだ。とある筋から Office2024が手に入った。使用期限があるが、無料である。
そのOffice2024をインストールして考えた。

「そうか、製品版を買うのは、インストールしたOffice2024が使えなくなってからでもいいではないか。その頃になれば2021だけでなく、2024だって価格は下がっているはずだ」

その旨をチャットGTPに伝えると

「その通りです。現状の Office 2024 が使えているうちは無理に買い替えず、使用不能になった時点で購入を検討するのが賢明です」

といってきた。
かくして私の、Office騒動は、とりあえず鎮静したのであった。