2012
01.15

2012年1月15日 家政夫

らかす日誌

家政状態が続いている。
今日の夕食は、我が妻女殿の指示に従い、私がつくった。後始末を私がやるのは当然である。昼食は私が買い出ししてきた。朝食は私が作った。

昨土曜日、朝食は私がつくった。
つくる前に、2階の妻女殿の寝室を訪れ、

「今日は病院やってるぞ。点滴でもしてきたらどうだ?」

と声をかけた。

「行かない」

かすれ声の返事が来た。それで朝食を済ませ、私は自分の時間を過ごしていると、妻女殿が突然我が事務室に顔を出し、

「やっぱり、病院に行く。じっと横になってるぐらいだったら点滴してもらっていた方がいい」

とおっしゃった。
であれば、私が声をかけたときに

「そうだね」

といえばすんだはずである。我が妻女殿は、私の提案にははまず拒否から始める。どうやら、私への不信感で凝り固まっているらしい。夫婦とは左様なものか。

で、車で病院まで送り、点滴がすんだのが12時半頃だったので、迎えに行ったついでに近くの蕎麦屋で昼食とした。私は鍋焼きうどんを頼んだのだが、何故か煮詰まって汁がほとんどない鍋焼きうどんが出てきた。

「何だ、これは?」

と思いながら口に運び始めたが、途中で断念した。不味い。煮込みすぎでトロトロになったうどんは私の口には合わない。自宅に戻って、妻女殿の食べ残しであるフレンチトーストで腹を満たした。

てな暮らしが続いている。
つまり、我が妻女殿の病状、遅々として回復しない。

「もう1週間過ぎたのよ」

それぐらいは私にも判っている。普通、風邪は1週間で抜けるとしたものだ。

「私、免疫抑制剤を飲んでるから」

当然のことながら、それも承知している。そのために毎月1回、私は専属の運転手として前橋日赤まで同行しているのではないか?
わかりきったことを口にするのも、我が妻女殿の得意技である。

しかし、だ。なかなか暮らしが正常に戻らない。いや、

「おかげで仕事がはかどらないじゃないか」

などとは、心から思っていない。仕事など、生きることの一部でしかない。健康と秤にかける方がおかしいのである。
だが、暮らしには響く。時間は有り余るほどあるのに、ギターの練習ができないのである。何しろ、咳き込んで夜眠れなかった、という病状である。昼間、2階の寝室に引っ込んでいても、

「ひょっとしたらウトウトしてるのかな。だとすれば、音を立ててはいけない」

と配慮するのは同居人の責務なのである。

それでも、昨日、今日は、昼間は目覚めていたようだ。だから、私もギターを抱えた。

昨日の練習時間が2時間ほど。今日は3時間もやったろうか。その分だけ上手くならないのが腹立たしいのだが、今日参ったのは、弦を押さえる左手の指先が痛み始めたことだ。
数日、ギターをかき鳴らさなかった後遺症らしい。

我妻殿に早く元気になってもらわなければ、ギターの上達もままならない私なのである。

 

野田改造内閣についての世論調査が、今日の朝刊に一斉に載った。どうして同じ時期にやらねばならないのか、日本のマスメディアの横並び体質には辟易するが、まあ、それは横に置いておこう。

各紙に掲載された調査結果では、野田改造内閣は、改造前より支持率を下げるか、よくても横ばいという結果が出た。いずれの場合も、不支持が支持を上回っているのはいうまでもない。
消費税増税についても、 NOという答えが多かった。
恐らく政界は、ポスト・ドジョウに向かってのうねりが強まるはずである。

ドジョウ、さて、どうする?

ま、民主党を見回して、人材が払底していることには同情もする。だが、実質が伴わない演説用語を多用するばかりか、財務官僚の婢(はしため)となって、消費増税の旗振り役となっているのは哀れを催す。
だって、そんなことしたって財政規律は回復しないんだもの。足りないお金と、消費増税で増える収入が見合ってないんだもの。
一節によると、財政を均衡させるには、消費税30%が必要なのだという。8%、10%への引き上げは、そこへの一里塚なのかね?

原理的に考えることを放棄しているメディアにもいっておきたい。

増税の前に、国会議員の数を減らし、公務員の数を減らせ、だって?
そんなことで、どの程度の財源ができると思ってるんだ?
何、姿勢の問題?
そんな情緒的な理屈しか組み立てられないのなら、あんたたちは単なるアホである。他人様の前で語り、影響力を及ぼす仕事を、直ちにおやめいただきたい。

ああ、もっとラディカル(根源的)にモノを言うメディアが欲しいと心から思う。