2016
08.08

2016年8月8日 再発?

らかす日誌

今日は朝から、太田市のジョイフル本田に行く予定であった。前回の日誌で書いたがごとく、ニトリに適当と思われる敷物が見あたらなかったためである。

朝7時過ぎに目覚め、いつものように電気ポットに水を入れる。漢方薬を3種飲み、外に出て新聞受けから新聞を持ってくる。居間に戻ってテレビをつけ、NHKの朝のニュース。

おうおう、朝っぱらからオリンピックかよ。しかし、日本選手が勝ったとか負けたとか、オリンピックは参加することに意義があるのなら、勝っても負けてもどうでもいいことのはずなのに、何故か毎日トップニュースである。いや、そもそもこんなものがニュースなのか? NHKはスポーツニュース局に衣替えしたのか? ほかには、我々が知るべき世の動きは皆無なのか?
これをマスメディアの大衆迎合という。メディアが大衆に迎合するのは大衆を大事にするからではない。大衆をバカにしているから、

「この程度でいいんだよ」

なのだ。

とブツブツとつぶやくいつもと同じ朝であった。
やがて妻女殿が目覚められ、2階の寝室から降りてこられた。こちらはテレビを聞きながら新聞に目を通し、朝食の用意が調うのを待つ。かくして1日が始まる。

食事を終え、腰の薬を飲む。トラムセットとロキソニンだ。例のリリカは2週間分をすべて服用し、その後は症状が改善したため断った。途中、リリカの副作用の大きさを知り、流石に薬の副作用が怖くなったため、ロキソニンも1日1回、朝だけの服用とした。これまでの半分の量だ。それで、とりあえず腰とはつきあえた。であれば、薬は少なければ少ない方がよい。

さて、

「ん?」

という違和感を感じ始めたのは食後どれくらいの時間がたってからだったろうか。

「何か、腰が痛いような……」

そうなのである。腰が、おかしい。おかしい場所は、今回の一連の騒ぎの始まりとなった左腰の後ろから脇に書けてである。あの時はあまりの痛みに腰を前屈し、不自由な姿勢で動いていたら太股の付け根が何ともならぬほど痛み始めた。
前から後ろから、はポルノ映画だけでいい。痛みが前からも後ろからもくるのはもう勘弁してほしい。

いや、話を元に戻す。
痛いのである。あの時と同じところが同じように痛むのだ。ただ、痛みの度合いはあの時ほどではない。だが、怖々リリカを服用したおかげで、痛みはほぼ引いていたのに、いったいどういうことだ?

あの時、整形外科医はいった。 

「大事なのは安静です。薬よりも安静が大事です。とにかく痛みが治まるまでは安静にしてください」 

ということはあれか? 多少痛みが治まった時期に、ソファと食器棚の解体に取り組んだのがいけなかったか? それとも、昨日まではリリカの効き目が残っており、今朝になってリリカが完全に身体から排出されたために痛みが戻ったのか? 

いずれにしろ、であれば決断しなければならぬ。 
私は妻女殿に申し上げた。

「ジョイフル本田に行くのはやめた。何故か腰の痛みが戻ってきた」 

かくして今日は、安静日となった。 
が、安静日でも用事はできる。 

「Oさんのところに行ってくるわ」 

昨日、福島から桃が届いた。息子が家族ぐるみの付き合い続けている大学時代の友人の実家からである。その彼は何度も我が家に泊まりに来たりしているので、農園を経営していらっしゃるご両親が気を使ってくださったのだろう。 
大変に美味しい桃で、毎年何箱か注文して送っていただいている。手配はすべて妻女殿が行われる。私の仕事は注文書をファックスで送るだけだ。妻女殿はファクスの操作がおできにならないのである。今年は我が家の分は何故かお買い上げにならず、妻女殿が四日市と横浜に送っていた。9月からは年金onlyの暮らしになるため、支出を抑えられたか。

それはどうでもいいのだが、頂いておきながら恐れ多いが、ちょうどいい時に届いた。前日、O氏が西瓜を届けてくれたばかりである。であれば、美味しいものはおすそ分けしなければならぬ。 

腰をかばいながら車でO氏宅を訪問。喜んでいただき、冷たい御茶を振る舞われて戻った。 

これから完全安静のはずだったが、身体が動かしにくくなっても、引っ越し前だからやることはある。 

まず日通に電話、引っ越しの下見の日を決めた。ついでに段ボール箱を持ってきてくれるように頼んだ。 

会社に電話をして引っ越し手続きの不明点を尋ねた。 
先にもらったメールによると、引っ越しでは家族全員分の交通費が出るという。というか、これまで何回も転勤している。だから、その程度のことは知っている。 

が、だ。これまでの引っ越しは結構距離があった。 
最初は三重県津市から岐阜県岐阜市へ。次は岐阜市から名古屋市へ。名古屋からは東京、札幌、東京と移り住み、次は単身で名古屋へ。そこから東京に戻って、最後に桐生に来た。その度に旅費は支給された。 

「でも、桐生市内での引っ越しだぞ。旅費? タクシーで移動しても2000円もかからないが、いったいいくらくれるんだ?」 

さらに、である。 
これまでの転勤に伴う引っ越しでは、ホテルや旅館の利用が認められていた。家財道具をパッキングしてトラックに積み、異動先に運んでもらう。荷物を出した我々は転勤先まで移動するのだが、荷物が着くまでに時間がかかるし、荷物が着いても荷物を出して整理しなければならない。その日のうちに引っ越し先の家で暮らせるようになるとは限らない。だから、ホテルや旅館の費用が出ていたのである。 

「今回も使っていいんだよね」 

問い合わせはこの2件であった。 

「えっ、あの、あまり聞いたことがないケースですので調べてみないことには」 

あれあれ、この程度の質問にも即座に答えることができないか。 
20分ほどして電話が来た。 

「申し訳ありませんが、どちらもお金は出ません」 

まあ、市内での引っ越しである。旅費はかからない。それでも、横浜の自宅を引っ越し先に見立てて、その分の旅費をくれたりするのかな、と考えただけである。 
でも、ホテル、旅館の費用が出ない? 

「そういう決まりになっていまして」

ほう、そうか。冷たい会社だ。転勤による引っ越しなら金を出して、退職に伴う引っ越しなら出さない。ホテルや旅館が必要になるのは転勤であれ、退職であれ同じだと思うのだが。 

「辞めるヤツの面倒までは見られるか」 

そうかそうか。そんな会社であったか。おいおい、もう少し年寄りに優しくはできないか? 
ま、どうせ会社人生が終わるのだ。これほど冷たくされた方がむしろ清清するかも知れない、と怒りを抑える私であった。

というわけで、腰である。 
明日はジョイフル本田に行けるだろうか? 
仕方ない。夕食後にもロキソニンを服用するか。