2020
02.13

私は風邪なのか、それとも花粉症の季節到来か。迷う時期だ。

らかす日誌

数日前から、夜になるとくしゃみが出る。午後5時を前にしたこの時刻、なぜかくしゃみが出て、鼻水が止まらない。
これって、風邪の初期症状なのか? それとも花粉が飛び始めたのか?
症状はどちらも似通っている。手元に風邪薬のPL顆粒と、花粉症の特効薬アレグラがある。さて、どちらの薬を服用すれば症状が改善するのか?
困ったことに、症状が似通っているから、どちらを服用しても一定の効果が出ることは試験済みである。風邪薬を飲んでもアレグラを飲んでもくしゃみも鼻水もとりあえず止まるのだ。

いまの私、風邪引き? 花粉症?
毎年この時期は同じことの繰り返しである。いい判別方法を教えてくれる人はいないか?

いま読み進めている「三国志外伝」(宮城谷昌光著、文春文庫)があまり面白くない。なんでも、文藝春秋で「三国志」を連載していたら、個人的な経歴に踏み込みたくなる人物に多数出会い、小説に取り入れることができなかったか、あるいは不十分にしか書けなかったかした人物たち(多分、そういうことだと思う)を「列伝」風に書いたのだという。
だが、まず知らない人物がほとんどである。王粲、韓遂、などと並べられても

「誰、それ?」

と、教養のない私は戸惑いが先に立つ。
もちろん、知らない人物だからといって、読み物として面白くない理由にはならない。大方の小説に登場する人物は初見の人ばかりである。だが彼等が動き始めると、ストーリーに引き込まれるのが読書の楽しみだ。

ところがこの本、登場人物があまり動き回ってくれない。筆遣いは淡々としており、いってみれば、ぶっきらぼうにデータと筆者の解釈が投げ出されている。話として、どうにも膨らみが足りない。誰にも感情移入ができない……。

なのに、

「この作者の『三国志』を読んでみようかな」

と思わせる。どうも、これまで慣れ親しんできた三国志と違うようなのだ。

従来の三国志の主役は劉備玄徳である。三顧の礼で諸葛孔明を迎え入れ、関羽、張飛といった英雄に支えられて天下平定を目指す、徳に溢れたリーダーが頭の中にある劉備像だ。悪役は、後に魏を立てる曹操である。

死せる孔明、生ける仲達を走らす

赤壁の戦い

などは劉備軍が曹操軍を翻弄する話である。どう読んでも、正義は劉備にあり、悪は曹操にある。
と思って「三国志」を読み進めると、劉備は闘いに敗れ続ける。ついには西に走って蜀の国を建てるが、劉備を継いだ劉禅はアホウの典型で、ついには蜀は滅ぶのである。

えっ、ずっと劉備が正義の人だと思って読んできたのに、この結末は何?

と私は唖然とした。同じ感想をお持ちの方も多いのではないか。

ところが、この「三国志外伝」を読む限り、劉備とは裏切りに裏切りを重ねていった卑劣な男である。慧眼の士で劉備を信用する人はいない。逆に曹操は、人々に蔑まれる宦官の孫として生まれたため蔑みの目で見る連中も多かったが、人の話をよく聞き、義を重んじる英傑である。であれば、信用ならぬ劉備一族が滅び、曹操、あとを継いだ曹丕が魏の国を建てて覇を唱えるのも頷けるではないか。
ま、これも

正義史観

に毒された見解かも知れないが。

ということで、正邪が従来とは逆転した「三国志」に関心を持った次第である。
正邪が逆転すると、諸葛孔明ってどんな人物になるのだろう? 赤壁の戦いはどんな位置づけを与えられるのだろう?

さて、自分でやらねばと宣言したコロナウイルスの死者数グラフ。最新版を掲載する。

1日あたりの死者数がやや増え、カーブが急角度で上に向かっているのが気がかりである。
そういえば、東京で感染者が出た。首都圏の皆様、手洗いを励行されますよう。