11.07
2018年11月7日 服薬終了
例のピロリ菌を退治する薬を昨夕飲み終えた。あとは、1ヶ月後の検便を待つだけである。この検査でピロリ菌が基準値以下しか検出されなければ、私の胃はピロリ菌フリー、という晴れがましいことになる。基準値を超していれば再度の服用である。2回目でもダメなら3回目のトライとなるが、確か保険がきくのは2回目まで。ふむ、何とか1回だけで終わって欲しい。
検便を提出するのは1ヶ月を過ぎてからだから12月10日前後か。朝の心地よい快便の後、便器の前にしゃがみ込んで出したばかりの糞を取る己の姿を思い浮かべるとやや憂鬱になるが、致し方あるまい。ピロリ菌が消えていることを願うばかりである。
この薬、病院では散々脅された。
まず、下痢をする恐れがある。
それを聞いた私は、服薬開始時点を、29日の飲み会の後に設定したことはすでに書いた通りである。処方箋を出されたのが10月16日。17日には飲み会の予定があり、25日は妻女殿を前橋日赤にお連れする日であった。さらのその後、29日に飲み会が入った。
飲み会ならトイレがある料理屋で開くのだから、まあ、下の方の心配はない。グルグルと来たらトイレに駆け込めば済むことである。が、下痢を心配しながら飲む酒は、多分美味くない。
ましてや、片道1時間かかる前橋日赤への往復のどこかでげりにおそわれたら悲惨である。国道50号線のそばで野糞というわけにもいくまい。
加えて、発疹が出ることもあるといわれた。どうやら副作用の症状としては発疹の方がはるかに重大であるようで、
「下痢はともかく、発疹が出たらすぐに服用を止めて来院してください」
と告げられたのである。ふむ、下痢だけでも気が重いのに、発疹が出て服用停止? そうなったら同じ薬は使えないだろうし、私のピロリ菌はどうなる? 棺桶に入るまで胃の中で飼い続けて胃がんのリスクに怯え続けろというのか?
私は怯えながら薬の服用を始めたのであった。
それが、昨日で終わった。
終わってみれば何のことはない。下痢は1回もしなかった。むしろ便秘気味になったほどである。私、頭の方はかなりの天の邪鬼だと自認しているが、身体も天の邪鬼だったのか?
発疹は、多分出なかった。多分、というのは服用を初めて2、3日した頃、右の肩胛骨の後ろ、右足の付け根の外側のほんの一部がかゆくなったからである。肩胛骨の後ろの状態を自分で確認するのは不可能だが、右足の付け根は自分の目で見てみた。かゆみのある部分に、ポツンとほんの一つだけ、小さな膨らみがあった。ニキビの小さいの、と書けばイメージしてもらえるだろうか?
「えっ、これが発疹!?」
まさかパニックに陥ったわけでもないが、
「ひょっとしたら俺、明日目が醒めると首の周りといわず、腰の周りといわず、一面の発疹に覆われている?」
と考えたことは事実である。
考えながら
「ケ・セラ・セラ」
の精神も私の特質であって、いつものように夕食後の映画鑑賞に入った。2本の映画を見終わって布団に入る頃には発疹など頭の片隅にも残っておらず、いつものように1時間ほど読書して眠りに入った私であった。
で、今日がある。薬を呑みきったということは、発疹も出なかったということである。まずは、目出度い。
あとは1ヶ月後の検便残すだけ。死滅しておれよ、我が体内に巣くうピロリ菌!
めでたさ気分の中で今朝は、桐生えびす講用のパンフレットの原稿を最終稿にした。昨日で作業は済んだはずだったが、今朝改めて目を通すと数カ所、修正した方がいいところが見つかった。それでO氏宅に駆けつけ、原稿に手を入れた。
午後4時からは市役所で会議。いつもなら6時には終わるのに、今日は6時15分。戻ったら7時近く、映画鑑賞に入る時間が遅れてしまった。会議は時間通り始まり、時間通り終わるのがよい。時間前に終わればさらによい。
さて、明日はとりあえず予定がない。ということは、自宅で原稿を書くということか。書き始めたのは桐生在住の天才的からくり人形師、佐藤さんの話である。出だしをどうするかでずいぶん考えたあと、昨日1回目を書き、今日は2回目を書き終えた。明日、3回目、4回目と進めば作業は順調である。
今日はこのあたりで筆を置く。