04.12
どこまで続くぬかるみぞ、ですな。
いやいや、これほど長く続くとは、といいたくなるコロナウイルスである。
さすがに桐生でもジワジワと影響が出始めているようで、
「あのカフェ、本当に客が来ないんですよ。みんな自粛してるんですね」
と話してくれたのは、頻繁にパソコンをそのカフェに持ち込んで仕事をしているK君だ。10日金曜日、夜の酒席での話である。
桐生は高齢化の先進地域で、確か住民の3分の1強が高齢者だったと記憶する。高齢者と既往症を持つ人の死亡率が高いと言われる新型コロナウイルスだから、
「私、高齢者」
と自覚する人は自宅に閉じこもっているのだろう。
あまり気にせずに出歩き、金曜日は夜の飲み会、今日は妻女殿のご下命でスーパーまで買い物に行った私ですら、少し頭が痛むと
「コロナ? 俺、どっかで密接接触したか?」
などと、そんな嬉しい機会を最後に楽しんだのは遙か昔である私でも考えてしまうくらいだから、大多数の、私より慎重な方々は自衛行動を取っておられるのに違いない。
桐生ですらこんな状態だから、緊急事態宣言の対象になっている地域にお住まいの方々は、よほど強靱な心を保ち続けないと、途中でめげてしまうことにもなりかねない。
対象地域の方々のご自愛を願う。
しかし、メディアはコロナウイルスで塗りつぶされた感がある。NHKは画面の上と左で関連情報を垂れ流し、午前7時も午後6時も、ニュースはほとんどがコロナ関連。
「こんな時こそ、警報を発し続けるのが公共放送の使命」
と意気込んでいらっしゃるのだろうが、たまには他のニュースも見たいというのは無い物ねだりか?
いまNNHK BS1の国際ニュースが面白い。これもコロナ一色だが、報じ方にお国柄が出る。欧米のテレビニュースは冷静というか、データを冷静に伝える姿勢が日本のテレビに比べて強いように思う。主観や形容詞を極力排し、
「私は心から心配しています」
を精一杯表情に表そうとする、NHKのキャスターに多いぶりっ子ぶりもない。そのくせ、コロナと闘っているという緊張感はひしひしと伝わってくる。
私が見るのは午後0時25分からのヤツだが、皆様も一度ご覧になったらいかが?
今朝のフジテレビを見ていたら、東京で増えている感染者群には、「密接サービス」を受ける店で感染した人がいる、という話があった。このところ東京は毎日200人弱の新感染者が出ており、その何割ぐらいが「密接サービス」で感染したかは、当局が公表しないから分からないとのことである。
しかしねえ、この時期、東京で、あえて「密接サービス」を受けに行く神経は相当なものである。恐れを知らぬ勇者たち、というか、ウイルスを嘗めきった無知蒙昧な輩というか。
わざわざお金を払ってまで感染者になるのだから、彼等に同情する必要は感じないが、困るのは、今度は彼等がウイルスを吐き出し続けることだ。相当な神経の持ち主だから、他人に移すことに関しても粗雑な神経しか持ち合わせていない恐れが強い。発症するまでは電車の中や職場、家庭などあらゆる場所でウイルスをまき散らしているはずだ。困り者はいつの世にもいるものだが、ほんと、困ったことである。
とにかく、暮らしの全部がスッポリとコロナウイルに覆われているようで、他にネタになりそうな者が見つからない。とりあえずのつなぎ原稿でしかないことを重々承知しつつ、アップすることにする。