10.27
2014年10月27日 新機種
本日、我が携帯電話がiPhone6にバージョンアップした。
いや、前のiPhone5でもとりたてて問題はなかったのだが、電池がやや劣化していた。一度充電して、せいぜい3日。
ま、会社が配ったGALAXY llは、究極の節電モードにしなければ、半日で電池がドライアップする。究極の節電モードにすると、立ち上げて数秒で画面が暗転し、それから数秒で電源が落ちる。甚だしく使いにくい。
それに比べれば、一度充電すれば3日は使えるというのはありがたいのだが、初期のiPhoneは一度充電すれば1週間は使えていたから、進化したのか交代したのか分からなかった。
iPhone6は、電池の持ちがよくなったという。加えて、派手なキャッシュバックキャンペーン中。これは取り替えない手はない。先週の水曜日、市内のiPhoneショップを訪れて、機種変更の手続きをした。
「いやあ、東京だと店頭で機種交換できるほど行き渡っているそうなのですが、何しろここは田舎ですのでなかなか回ってこないのです。入荷まで2週間ほどお待ちいただくと思うのですが、よろしいですか?」
別に、1週間待とうと1ヶ月待とうと、痛痒は感じない。いいよ、と言い置いて店を出た。
それが、である。
「お客様、入荷しました」
という電話が来たのは金曜日。これほど外れる見通しも珍しい。
「つきましては、ご来店いただける日時をご予約願いたいのですが」
おいおい、電話を受け取るのに、予約? そもそも、2週間は入ってこないといってたのに、何でこんなに早く入荷するの?
疑問は次々にわき上がった。が、まあ、入荷したのなら受け取りに行くのに吝かではない。なにしろ、予約したのはこの私なのである。
「うーん、だったら月曜日に行くわ」
たかが電話機の受け取りだ。休みの日にわざわざ出かけることはない。仕事日に、仕事をさぼっていけば充分である。
「は? あのー、月曜日ですか? 明日の土曜日でも、明後日の日曜日でもなく?」
そんなに驚くことかなあ。
「で、何時頃おいでいただけますか?」
といわれてもねえ。何しろワークデイだから、仕事の合間をぬっていくんで。
「しかし、予約時間をきちんとしておきませんと、長々とお待ちいただくことにもなりかねませんし。あ、そうか、平日ですね。だったら大丈夫か。では、お昼頃に来ていただけるということで」
いや、俺は一言も、昼頃に行くとはいってないぞ。
「うん、月曜日に、夕方までには必ず行くから」
「はい、では、月曜日のお昼ということでご予約を入れておきますので、よろしく御願いします」
おいおい、会話が何でこんなにずれるわけ? このずれ具合、最近のNHK並だぞ。確か、お互いに日本語で会話しているはずなのに、どうしたことだ?
というわけで今日、引き取りに行った。その第一印象。
「でかい!」
iPhone5に比べると、一回りから二回りは大きい。
「これ、肩掛け鞄のポケットに入るかな」
と心配したほどである。
アップルが携帯電話を大きくする。これまで時代のトレンドを作り続けてきたアップルの提案である。ということは、これからは「大」の時代か。
身長181㎝、体重82㎏。日本人として、私は大型である。再び私のモテキが来るということか? 心ワクワク出待っていよう。
「で、何処が進化したのかね?」
担当員に聞いてみた。
「はい、とにかく速くなりました」
何が?
「ネットでの検索が、こんなに速いかというほど速くなりました」
私、ネットでの検索は専らパソコンで行う。携帯電話はほとんどネットにつながない。というか、スマホではあるが、電話としてしか使っていないのが私である。
iPhone5がiPhone6になっても、私のメリットは電池の持ち、程度に留まる。
桐生市で、本当の布を織るからくり人形ができた。佐藤さんという人が作った。なんでも、歴史上初の快挙らしい。朝日新聞で知った。
それはよい。桐生にも凄い人がいる。
が、桐生には下らぬヤツらもいる。
先に朝日新聞が報じ、数日して地元紙の桐生タイムスと、県紙の上毛新聞も記事にした。ところが、である。
桐生タイムスの記事には、佐藤さんの名前が全く出てこない。この、本邦初という機織りからくり人形を作ったのは
「関係者」
と書いてあるのみで、佐藤さんの「さ」の字もない。何故だ?
と、O氏に聞いてみた。そう、元有力者で、今では普通のおじさんのO氏である。
その解説によると、佐藤さんは敵を作りやすい性格なのだそうだ。そのため、新しいからくり人形を作り出すのは佐藤さんにしかできないにもかかわらず、桐生市のからくり人形グループからは締め出しを食った。つまり、孤立しちゃったのである。
「だから、佐藤さんが作ったと書くと、主流派の反発が大きいらしいんだよね」
桐生人のケツの穴の小ささにあきれ果てた。
付き合いにくい人を嫌うのはいい。嫌って、グループから排斥するのも、まあ、ありがちなことである。好きか嫌いかは感情任せだから、私がとやかく言うことではない。
だが、人は多面的に評価すべきものである。
佐藤さんは、先人が作り出し得なかった「本当に機を織るからくり人形」を、独力で生み出した。その天才ともいえる能力と、創り出したという実績は、好き、嫌いという感情とは別の基準で、きちんと評価すべきものである。
どれほど飼い主にすり寄ってこようと、ネズミを捕らないネコは役に立たない。
飼い主に爪と歯をむき出しにして刃向かおうと、ネズミを捕るネコは役に立つのである。
そんな当たり前のことが分からない大人が多すぎるから、桐生は衰退の一途をたどっているのではないか? あなた方は
良薬は口に苦し
という言葉を噛みしめるべきである。
にもましてだらしないのは、桐生タイムスという新聞である。おいおい、機を織るからくり人形の写真まで載っけながら、誰が作ったかを明記しないとはどういう判断だ? それじゃあ、ニュースの肝心要のところがないではないか。つまり、これはニュースではないではないか! であれば、どうして記事にした?!
人の能力を生かす。それが地域興しの原理原則である。市民に、そんな原理原則を理解しないバカどもが多数いるのなら、地域紙は先頭に立って、バカどもの矯正に努力すべきものである。それなのに、多数のバカどもの理不尽な主張に頭を垂れて、佐藤さんを「関係者」にしてしまう。
これじゃあ
「田舎新聞」
と呼ばれても反論できまい?
我が家には。産経を覗くすべての新聞が入る。ために、このような感想を持ってしまった。
あ、からくり人形を報じたのは、結局、朝日、上毛、そして、報じたのかどうか分からない桐生タイムスだけであった。
他の新聞はどうしたの?